条件を入力
計算結果
なぜこの計算になるのか
サイズ別 比較(このケーブル種)
現場の豆知識
全部まとめて読む(一覧)
根拠・エビデンス
内線規程 1310-1〔電圧降下〕の要旨
低圧配線中の電圧降下は、幹線及び分岐回路において、それぞれ標準電圧の2%以下とすること。ただし、供給変圧器の二次側端子又は引込線取付点から最遠端の負荷に至る電線のこう長が60mを超える場合は、下表(1310-1表)によることができる。
| こう長 | 電圧降下の許容値(引込点→最遠端負荷の合計) | |
|---|---|---|
| 電気事業者から低圧受電 | 構内の専用変圧器から受電 | |
| 60m以下 | 2%(幹線・分岐 各々) | 2%(幹線は3%可) |
| 120m以下 | 4%以下 | 5%以下 |
| 200m以下 | 5%以下 | 6%以下 |
| 200m超過 | 6%以下 | 7%以下 |
※ 現在の入力条件に適用中のマスを青色で表示しています。60m超の許容値は幹線+分岐の合計で評価します。
簡易式と係数(35.6 / 30.8 / 17.8)の正体
単相2線式: e = 35.6 × L × I ÷ (1000 × A)
三相3線式: e = 30.8 × L × I ÷ (1000 × A)
単相3線式・三相4線式(対中性線): e = 17.8 × L × I ÷ (1000 × A)
e:電圧降下(V)、L:こう長(m)、I:電流(A)、A:導体断面積(mm²)
係数の由来——配線用の軟銅線は導電率を標準軟銅の97%とみなし、抵抗率は 1/56 Ω·mm²/m。電線1本の抵抗は L/(56×A) なので、
・単相2線式=「行き+帰り」の2本分 → 2×1000/56 ≒ 35.6
・単相3線式=平衡時は中性線電流ゼロ、片道1本分 → 1000/56 ≒ 17.8
・三相3線式=線間で√3倍 → √3×17.8 ≒ 30.8
適用範囲:簡易式は力率≒1・リアクタンス無視の近似です。太物・長距離・低力率負荷は「インピーダンス法」モードで精査してください。
インピーダンス法の式とR・Xデータの出どころ
力率を考慮する精密計算は、日本電線工業会の技術資料(技資第103号B「低圧電線・ケーブルのインピーダンス」2024年6月)の式によります。
ΔV = K × I × ℓ × (R·cosθ + X·sinθ)〔V〕
力率が不明な場合:ΔV = K × I × ℓ × √(R² + X²)〔V〕
K:電気方式による係数(単相2線式=2、単相3線式・三相4線式=1、三相3線式=√3)
I:通電電流(A)、ℓ:ケーブル長(km)
R:交流導体実効抵抗(Ω/km)、X:リアクタンス(Ω/km)、sinθ = √(1−cos²θ)
本ツールのR・X値は同資料の表①②(VV 2心及び3心)、表③④(CV 2心及び3心一括シース形/CVT トリプレックス形)、表⑤(IV 3条密接平積み)、表⑥(VVF)の値をそのまま収録しています。Rは最高使用温度(VVF・IV:60℃、CV・CVT:90℃)における値のため、常温の簡易式より大きめ(=安全側)に出ます。
VVFはJCMA注記どおり、単相2線・単相3線ではXに2心の値、三相では3心の値を自動適用します。IVの2.6mm・3.2mmはJCMA表に掲載がないため、導体が同一のVVF値・近傍サイズの値を準用しています(結果に※表示)。
許容電流(参考値)の根拠
電圧降下とは別に、電線が安全に流せる電流(許容電流)のチェックも必要です。本ツールの参考値の根拠:
・VVF・IV:電気設備技術基準の解釈 第146条/内線規程1340節。IVがいし引き許容電流(周囲30℃)×電流減少係数0.70(同一管・シース内3本以下)。
・CV・CVT:JCS(日本電線工業会規格)系の気中・暗きょ布設、基底温度40℃の値。架橋ポリエチレン絶縁は導体90℃まで許容されるためVVFより大きな電流を流せます。
※布設条件(収容本数・周囲温度・多条布設)により補正が必要です。最終選定はメーカー技術資料で確認してください。
出典・参考資料
- 正本内線規程 JEAC 8001(日本電気協会)1310-1〔電圧降下〕・1340節〔許容電流〕・3605節〔分岐回路〕
- 正本日本電線工業会 技資第103号B|低圧電線・ケーブルのインピーダンス(2024年6月)——インピーダンス法のR・X値はここから収録
- 法令電気設備の技術基準の解釈 第146条(許容電流)・第149条(分岐回路等の施設)/電気事業法施行規則(供給電圧101±6V・202±20V)
- 解説電工ランド|内線規程の電圧降下の解説と計算式
- 解説HARITAの設計室|内線規程1310節の解釈と解説
- メーカーフジクラ・ダイヤケーブル|技術資料 電圧降下
- 解説現場エンジニア|電圧降下の計算と電圧変動
- 解説Panasonic FAQ|単3中性線欠相とは
本ツールは設計検討の参考用です。最終判断は内線規程の原本およびケーブルメーカーの技術資料により行ってください。